看護の現場でありがちな問題と改善方法

看護ケアにまつわる問題の多くは、看護する側とされる側の認識のズレによって生じている。

看護する側にとっては患者が怪我をすることが最も避けるべき事態なので、安全第一の看護ケアを行うのが普通だ。一方で看護される側である患者は、安全であることはもちろんだが、同時に体を自由に動かしたいと考える傾向がある。
調子が良ければ、ベッドから起き上がって散歩をしようとしてしまう患者も珍しくない。歩行機能に問題がある患者なら自分の足で歩くのは危険と見なすのが看護する側の認識なので、その時点でお互いの認識にズレが生じてしまうのである。
互いの考えを正しく認識できなければ質が著しく低下してしまうのが、看護ケアの大きな問題だ。そのため、看護の仕事に対する考え方の見直しが求められている。

看護する側にとって患者の安全を確保することは非常に重要だが、その一方で患者の自由意思を蔑ろにしてはいけない。患者が自由に体を動かしたいと考えている時に、安全の確保を理由にしてその考えを否定するようでは適切な看護ケアとは言えない。

看護の現場は多忙であるうえ多くの医療機関では人手が足りていないので、1人の患者に時間を割く余裕はほとんどない。しかし、患者の自由意思を蔑ろにするのは体調を悪くする原因になるとはいえ、最善の解決策である看護職を増やすという方法は、仕事の多忙さが広く知れ渡っていることからも現実的ではない。そのため、看護スケジュールを調整するなど、少ない人員で看護の時間を多く費やせるように工夫することが重要である。