小児看護ケアにおける看護師の役割と注意点

職場における役割と注意点を理解しておくことは、良質な看護ケアを実践する上で必要不可欠だ。
看護師が活躍できる職場は、高齢者の健康を守る介護施設、学生や働き盛り世代、高齢者など年代を問わない方が訪れる整形外科、病気の子どもたちを治療する小児病院など幅広く存在する。当然、場所ごとに接する人や仕事内容も変わってくる。

その中から今回は、小児科の看護ケアにスポットを当て、看護師の役割と注意点に言及しようと思う。
小児看護ケアに携わる看護師は、治療のサポートだけでなく、患者の子どもたちを安心させる役割も担っている。特に病棟で入院を余儀なくされている子どもは、寂しい思いや大きな不安を抱えているものだ。そのため、細やかな心理ケアが大切になってくる。こまめに声をかけて、一人ひとりの心に寄り添うことが求められる。

また、我が子を心配する親御さんのケアをするのも重要な仕事だ。病気の治療の過程を詳細に共有することはもちろん、お子さんの日頃の様子をこまめに伝えることも大事な気遣いである。

そして、小児看護ケアの注意点として挙げられるのが、患者に対する観察だ。
子どもは生体機能が未発達であり、バイタルサインが変動しやすい傾向にある。さらに、まだ小さな子どもの場合、言語のレパートリーが少なく、上手く気持ちを伝えられないため、症状をしっかりと訴えることができない。
そのため、看護師当人が、入念に観察をし、迅速かつ的確な判断で早期発見をする必要があるのだ。特に子どもは、免疫力が低いため、発見が遅れると症状が急激に悪化してしまう。よって、普段から観察を徹底して、常に気付ける体制をつくっておくことが必須なのである。